えー、久しぶりにブログ更新と思ったら、マニアックなネタですみません。
アスリートを自称していない方は速やかに「戻る」ボタンを押してくださいw
1月の100kmマラソン以降、自分なりの発見が多くて、あまり人がやらないトレーニングばかりやっているせいか、「コイツ、トレーニング理論を一から勉強し直した方がいいぞ・・・」って思われてそうなので、ここでちょっと整理してみようと思う。
同意してもらえるかどうかは別として、これでも自分なりのロジックがあってやってるのでw
先にどうしても触れておかなきゃいけないのが、僕の理論の両輪となっている、MEC食と裸足ラン。
どちらも、ここ半年くらいで学習したネタで、トレメニューが変態化してきた理由の一つw
☆MEC食☆
meet(肉),egg(卵),cheese(チーズ)の頭文字を取った食事法で、糖質制限食のバリエーションの一つと考えて問題ない。
僕らは子供の頃から、炭水化物、脂質、タンパク質を三大栄養素として教えられ、これらをバランス良く摂ることが良い食事と信じてきた。
特に炭水化物は栄養の中心となるので、食事の6割くらいを占めるのが望ましい、とも。
が、しかし。
三大栄養素の中で、炭水化物だけが「必須栄養素」ではないのである!
僕は本でそれを読んで、はっとした。
元々生物学が好きで、大学でもかじってきたのに、そんな単純なことを言われるまで気づかなかったのである。
詳しい話はその道の本やサイトに譲るとして、炭水化物は人間には不要。
さて、ここからは僕の勝手な考察を含むので、眉唾で結構だが・・・一応、生物学の予備知識があっての話。
現代人は基本的に糖質(炭水化物)にエネルギー源を依存している。
この状態で、糖質が欠乏すると、頭がぼーっとしたり、アスリートであれば、いわゆるハンガーノックを起こしたりする。
さらに欠乏状態が続くと、必要な糖を補充するため、「糖新生」という代謝反応が起こり、タンパク質を分解して糖を作り始める。
糖を作るために筋肉が分解されてしまったりするわけだ!!
アンチ糖質制限の学者なんかがよく引き合いに出すのが、この糖新生だったりもする。
が、それでも糖を摂取しないと・・・(一つの目安は2週間くらいらしい)身体は糖質代謝を諦めて、脂質代謝をメイン回路に切り替える。
一度ここまでガマンすれば、あとは炭水化物なんて摂らなくても、なにも問題は起きない。
実際僕も、朝飯前にフルマラソンをやったって、ハンガーノックとは無縁。
☆裸足ラン☆
先に断っておくと、僕は裸足じゃなくて「ビブラム」という裸足かなり近いシューズを愛用している。
ガチの裸足は僕にはまだキツイww
どうやら人間の足には、超長距離を走り抜くために必要な装備が、完全に備わっているらしい。
シューズに搭載された、柔らかいクッションや、フォーム矯正の技術は、足の機能を退化させるのみ、らしい。
現に、裸足や、ペラペラのサンダルみたいな靴で、山の中を日常的に何百キロも走る部族が、現代にもいるとか。
まぁ「らしい」の話はともあれ、とにかく自分の身体で実験してみるのが僕の主義だ。
ビブラムで走り始めたときは、地面の硬さを再認識した。
肉離れや疲労骨折の一歩手前(多分)を経験した。
そして、今まで自分かどれだけ雑に走ってきたかを理解した。
小石を踏んだら痛い。
ムリにストライドを伸ばしたりすれば、あっという間に足が潰れる。
この、フィット感は抜群だが、ペラペラのシューズ、どうやったらコイツで走っても足が痛くないか。
それを自問自答しながら、身体と対話しながら数ヶ月続けていると・・・
最初は10kmで足がパンパンだったのが、今では60kmでも大丈夫になった。
トライアスロンもコイツで走って、満足のいく結果を出せた。
・・・ランシュを捨てれば、足は強くなる。
さてさて、僕には2年後に200kmオーバーのウルトラマラソンを走破するという目標がある。
夢??
夢って言葉は無責任でキライ。
寝てるときで十分。
この手の超人マラソンでは、常識的なトレーニング理論やセオリーはあまり意味が無いと思うのだ。
第一、常識的な人は出ないしww
ここで問題にしたいセオリーは・・・
1)練習で走るのは30kmくらいを上限とすべし
2)オーバーワークによる故障に注意すべし
1)の方の根拠はこうだ。
長距離走において重要な燃料となるのが、肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲン。
これを糖質エネルギーとして動員しながら有酸素運動を行うわけだが、だいたい30kmくらい走ると、枯渇してしまう。
経口補給では到底まかないきれない。
よって30km以降では、前述した「糖新生」によりエネルギーを供給するため、文字通り身を削ることになる。
レースとしてのフルマラソンはやむを得ないとして、トレーニングとしては自粛するべき。
(いわゆる30kmのカベというのも、同じ根拠と思われる)
だがこの根拠は、糖質依存の代謝については正しいと思われるが、脂質代謝をメインエンジンとして走ることのできるアスリートには的外れと言える。
体内に脂質として蓄えられているエネルギー量は、グリコーゲンの比ではなく、枯渇の心配は無いといっていいはずだ。
2)の方は、無視するわけにはいかない。
故障に気を配るのは当たり前のことだ・・・が。
柔らかいシューズに頼って走っているアスリートと、それを脱ぎ捨てて自分自身の足を鍛えているアスリートでは、当然基準値が違ってくるのではないか。
一般的レベルで言われる「オーバーワークは故障する」という話に捕らわれると、200kmなんて距離は、走破する前に必ず故障してしまうことになりそうだ。
裸足やビブラムをやっていて良い点は、自分の足や走り方に敏感になるということでもある。
「俺は故障なんてしねーぜ♪」ってほどお気楽なことは言えないが、柔らかいシューズを捨てることで、足そのものを頑丈にしていくという故障対策はとても有効だと思う。
去年、那覇マラソンを走ったあと、マラソン特集の号外新聞を買ってみて、驚く記事を見た。
ある女性アスリートは、タイムはそこそこであるとはいえ、千数百回、フルマラソンを完走しているというのだ。
彼女の走歴から逆算してみると、平均して週に1~2回はフルマラソンに出場しなければならない。
もちろん、故障無しで。
常識的にはあり得ない。
僕が背中を追っている先輩アスリートは、走歴は僕と1年くらいしか違わないのに、現時点では雲の上の存在だ。
「俺は飽きっぽいから、いろいろメニューやコースは工夫するんだ」
「体力バカじゃダメだよ、クレバーにやらないと」
と言っていたのを思い出す。
常識やセオリーを踏襲して、キッチリ成果を上げていく選手がいることも否定しない。
逆に、リスクを承知で、我流のオンリーワンで突き進む選手もいるから、余計に面白い・・・と思うw
好みはそれぞれ、性格によりけり、、、ですね。
僕の志向がどっちかは言わずもがなとして、、
最近の考えは、
「メイン種目と考えてるレースに近い状況を再現することが、最良のトレーニングになるはず」
ということ。
ウルトラマラソンやトライアスロンや。
こういう超長距離では、終盤がとても重要になる。
中盤までのリードも、終盤で潰れてしまえば、あっというまにひっくり返されるからだ。
例えば、インターバルトレーニングや、コアトレなんかは、いいトレーニングかもしれないが、やっぱり代用品だと思う。
10時間近くも酷使した足と心臓、まだまだゴールの見えない不安感、疲れ切った胃腸・・・
そういう状況への対応力が物を言うことは多いのだが、たいていレースでしか体験できない。
その点、今日は上手くいった。
朝、バイク97km。
ほぼ自己ベストくらいのタイムで、全力疾走。
メシ喰って、午後から炎天下の一人フルマラソン。
後半・・・潰れたw
もちろんリタイアしたわけじゃないけど、6時間くらいかかったw
辛かったし、不本意であったけど・・・ウルトラマラソンの終盤を再現できたし、潰れた理由を研究できる。
気持ちよく走り抜けるだけより、得るものは多い・・・と思う。
とりあえず・・・2,3日安静にしようw