ども。sassy@宮古島変人会議(略して宮変)議長ですw
先日、第二回宮変主催イベントとして、夜のロングラン(60km)を開催したので、その様子など。

 今回のイベントの名称は「がんばれエドチカ☆月夜のロングラン」。アスリート仲間のエドチカさんが、今年9月に開催される、過酷な100kmマラソンに出るということで、彼女の練習を応援しようという企画。早い話、みんなで長距離走ろうよ、というだけw 夜開催なのは、この時期宮古の昼間は殺人光線が降り注ぐので、危険すぎるから。当初、こんな企画、3~4人集まれば上等かね、、なんて言っていたが、以外にも10人以上の申込みが。さすがにフル参加(全行程)は少数だが、「前半だけでも」「最初の10kmだけ」など、顔を出してくれる仲間が多数。

 コースはいろいろ検討した結果、中心街を12kmで一周するコースを5周ということに。途中参加しやすい、照明が多い、コンビニが多い、などが理由。ざっくり説明すると・・・(土地勘のない方は読み飛ばしてね)、パイナガマビーチ駐車場&ファミマ(CP1)スタート。市役所前を通り、鏡原ファミマがCP2。空港前を通り、マクドナルド前ファミマがCP3で、道なりにCP1に戻って一周。宮古在住者にはわかりやすいコースだと思う。当日の天候では、CP1~CP2は、かなりの逆風。走っても押し戻される感じ。CP2~CP3は、1周目こそ明るかったが、2周目以降は闇。明るくても景色の変化が乏しいので、後半は精神的に苦しい区間になるはず。CP3~CP1は、他より距離が短く、下り基調になる上に、「もうすぐゴール」という要素もあって、気持ちよく走れるだろう。

 スターティングメンバーは7人。最初の1周で抜ける人もいるが、途中から参加予定のメンバーもいる。意外なタイミングで接近してきた台風の影響で、夜間はかなり怪しい天候になりそう。

 1周目。みんなわきあいあいと、のんびりスタート。エドチカさんのペースに合わせて、急がずしっかり、距離を踏もうという目的なので、ぶっ飛ばしていくメンバーもおらず。午後7時。まだまだ街は明るく、そば屋や焼き鳥屋の吐き出す香りが、あまりに芳しい。フラリとカウンターに座って、「ナマ一杯!」とか言ってしまいそうだw 交通量も多く、信号待ちも多いが、空港では、JALの最終便が離陸しようとしていた。次の周回では、かなり暗くなっているだろう。

 2周目に入り、「ちょっとだけ参加」のメンバーが数人抜け、かわりにワタさん(50代女性)が参入。昨夜は3次会まで飲んでたとかなんとか・・・。いやはや、タフですなぁ。。僕の方はといえば、やや不調。ゆうべちょっとだけ飲みすぎたか?胃の具合が微妙で、体が重い。夏のロング走は、胃を痛めたら終わる。発汗量が多いので、水分やミネラルを補給し続けなければならないから。水分、特に冷たいものを飲み続けた結果、内臓を冷やして、後半、胃が何も受け付けなくなるというのもある。まぁそのへんは僕も素人じゃないので、うまくしのいでいこう。とりあえず、3周。そこまで走ったら、自分へのご褒美を用意しておこう。

 宮古空港はすっかり暗くなり、看板のネオンだけが光っている。空港前の通りは、僕が勝手にグリーンマイルと名付けた。歩道の半分が緑色に舗装されているからだが、夜の暗さ、変化がなくて精神的にキツくなる感じ、無数に配置された、男性の股間を直撃する高さのポール(闇夜では完全にトラップ)などが、死刑囚の歩く道のようだから(映画参照w)。日中は、中央分離帯に大きなヤシの木がならぶ、南国リゾートな感じの通りだが、もうすぐ完全に日が落ちて、グリーンマイルの本領発揮となるはずだ。

 3週目に入り、カモさんが抜けた。彼は時間がないので、イベント開始前に1周しておいたとのこと。なんと殊勝な。。面白い人達ばかりだなぁ。夜の宮古は暑い。いや、昼はもっと暑いのだが、夜も気温があまり下がらないのである。特に湿度が苦しい。そんな中、ハーフマラソン以上の距離を走ってきて、いつしかみんな口数が減ってきている。ペースもだんだんバラけてきた。僕も人のペースに合わせるのがしんどくなってきたので、自分の走りやすいペースに変更。集団がバラけた分、先行ランナーもCPで一度止まって、後続を待つという流れに。みんなで走ってる感が楽しいし、それが気持ちをラクにしてくれるわけなので、その点はみんな異論なしだったと思う。

 すでに深夜11時。交通量はめっきり少なくなった。繁華街近くを走っているとき、すっかりデキあがった女性二人組が、先頭を走っていたKさんと接触しそうになる。Kさんが、スミマセン、と言いつつすれ違ったときの、二人組の唖然とした表情が笑えた。「こ!!こちらこそ!!スミマセンっ!」って。酔っ払いと呼び込みしかいないと思っていた夜の繁華街を、汗だくの謎集団が走ってゆく。あれは宇宙人と出会った人間の目だったなw 僕はこのあたりから、調子を回復し、気持ちよく走れるようになってきた。体も軽くなった。よしよし。この感じなら60いけるな。CP3からの数キロは少し加速。お楽しみがあるからね~

 4周目に入る前のCP1。みんなより少し早くコンビニに着いて、カップ麺と発泡酒。ハァ、これよ、これ♪ロングランの醍醐味じゃ♪胃が温まり、テンションが上り、眠気が覚める。さぁ、ここからがロングランの真骨頂だな♪ とうに日付は変わり、街は寝静まり、小さな交差点の信号は点滅に変わった。コンビニを除けば開いている店は少ない。ドン・キホーテはこんな深夜でも開けているみたいだ。夜の60kmランは、もう何年も前から一人でやっている。この時間帯は好きだ。物事の輪郭はぼやけて、闇との境界が曖昧になり、自分とその他の違いもぼやけてくる。目に映るものすべてが自分のもののように感じる。うぉー、オレの世界だ!・・・ちっとヤバイやつみたいだけど、まぁ冷静に見たらやっぱりヤバイやつなので、よしとしようw 

 メンバーは最終型か。エドチカさん、ワタさん、Kさん、けんけん堂。それに、4周目からマナが加わった。眠そうだったエドチカさん、マナの参戦はかなり嬉しかった模様。おしゃべりしながら同じペースで走れるから、気が紛れるというもの。気のせい??いやいや、ウルトラマラソンなんて、8割は気の持ちようだから、全く正しいと思う。CP3に到着して、けんけん堂が、4周で終わる宣言。一緒にKさん、ワタさんも。まぁ仕方ないでしょう。本人が愉しめば娯楽、強要されたら拷問。そういうイベントなんで。それにしても毎度思うが、けんけん堂のレースと練習でのテンションのギャップがすごい。レースではまるで石仏。1000年前からそこにいるような安定感と頑丈さなのに、練習では藁人形くらい。疲れたからもう帰るもん。みたいなw 石仏を打ち砕かないことには勝ったことにならないので、今回みたいのは勝負ではない。Kさんもワタさんもお疲れっす。まさか女性陣がこの時間まで付き合ってくれるとは、想定外。
 
 いよいよ5周目。僕はもう一発、カップ麺と発泡酒でドーピング。左足がちょっと痛いが、深刻ではないし、後遺症になることもなさそう。残ったエドチカさんとマナは、5周目コンプではなく、走行距離が60kmになるように調整して走るとのこと。周回ごとの誤差の積み重ねで、5周目を完走すると61~62kmくらいになる計算なのだが、それがしんどい。が、なんとか60kmは達成したいということで。マナはこういう展開も意識して、あえて終盤参加にしたとのこと。うーん。デキた子だねぇ。。僕なんていつも自分のことで手一杯なのにね。とにかく、5周目を走るのは僕一人になってしまった。だったらもう、CPすっ飛ばしてさっさと完走してしまおう。休憩から復帰するときが精神的に一番しんどいし、胃が疲れてきて、水分補給がしにくくなってきてるから、ちょうどよい。さぁ、さっさと仕上げるぞー。

 街は深夜から夜明けに向かっている。ドン・キホーテもついに閉店した。新聞配達が動いている。空港前では、畑の方からコケコッコーの声。マクドナルドのメニューがマフィンに変わっている。あーあ、ホントに徹夜ランになっちゃったなぁ。ビーチでシャワー浴びたら、朝マックして帰るかな。あ、、マナもこっちにいるんだから、子供の学校に間に合うように帰らなきゃ。非現実の時間もそろそろ終わりだ。

 お疲れ様でした!!みんな、思い思いに楽しんでくれたんじゃないかなーと思います。ランニングって、極めて個人的な遊びだと思うけれど、走るのが好き、っていうだけの理由で、こういうつながりかたもできるんだなぁ、ってしみじみ思います。またみんなでおかしなことやりましょうw

やり切った感がハンパない