ども。sassy@元ギャンブル依存症です。

 例の歴史的大敗から数日。がっくり落ち込むかと思いきや、案外、、いや、案外どころか、かなりハイテンションなここ数日。もちろん、悔しいんだけど、それ以上に晴れ晴れとした気分というか。憑き物が落ちたというか。今はもう、3週間後のおきなわマラソンの楽しみでウキウキ♪

 この展開、なんか覚えがある・・・と思い出したのが2年前のTOFR。非常に力を入れていた勝負レースだったのに、直前1ヶ月くらいでテンションが急降下、なんだか鬱々とした気分でレースに臨み、当然散々な展開、それでも最後の最後で覚醒して、そこまでの不覚を(気分的には)吹き飛ばして終了。1ヶ月後のトライアスロンは悪くない走り、その後の半年の猛練習で、翌シーズンは大躍進・・・という流れだった。なんだろう、あのときと今では、アスリートとしてのステージも違うし、求められるものも違うのだが、「大敗レースの後の奇妙な全能感」というのが似ている。そう、自分は(何にか知らないが)負けて良かった。あの大敗が、次のステージへの扉を開いた。という感覚。

 けんけん堂に今回の負け分を支払ってきた。ブルーシールのパフェとコーヒーで800円くらい。ちなみに、レースの参加費が15000円、トレーニング期間が1年w 長髪のオッサンふたり、南国のアイスクリーム専門店で向かい合ってスイーツを喰らう。僕の中で、この時期の奇妙な風物詩となっている。彼は口数が少ないので、8割くらい僕がしゃべっている。マラソンへの取り組み方も違う。彼はスピード追求をしないらしい。僕は自分に足りないものがスピードだと思って以来、ゴリゴリとインターバルや坂ダッシュを走る。そしてレース前、もうけんけん堂に負けるはずがない、と思ったりするが、そう思った年に限ってボコボコに負ける。今年も然り。そしていい加減学んだ。何年も続くライバル関係というのはそれなりの理由があるわけで、敵を侮った瞬間、何かを見落としているのだ。負けるはずがない、と思った瞬間、負ける理由を見失っているのだ。「死神はどこか遠くにいるのではない。あなたの肩の後ろにいる」と言ったのは誰だったか忘れたが、いつでも僕の肩の後ろにはけんけん堂がいると思わねばなるまい。僕が弱った瞬間・・・トントン、お先にね。と、くるわけだ。

 ウルトラマラソンは、競技人口がどんどん増えているらしいが、それでもまだまだマイナー競技であるのは確かだ。トレーニング法もレースの組み立ても、まだ確立されていないように思う。何をしたら勝てるかわからない、逆に言えば、自由に取り組んで良い。そこが魅力でもあるわけだ。僕のスタイルで言うと、自分のボトルネックとなっている要素を探し、研究し、「これだ」というテーマが見つかれば、猪突猛進に追求する。それがツボにハマれば翌シーズンは大躍進で、前年よりも1時間以上のタイム更新てのもザラである。逆に、安定感は皆無。大勝か惨敗。ああ。そういえば博打打ちとしてもそうだった。麻雀はずいぶんやりこんだが、熟練者でも、僕がノっているときは止められなかったものだ。不調時は初心者にも負けるわけだが。そして、そんな自分のスタイルが嫌いじゃないw

 例のレースの日は、僕の誕生日でもあった。ついに40の大台に乗った。不惑、か。年の功か、最近自分でも、目に見える物事の薄皮一枚向こう側を見て考えるようになった実感はある。猪突猛進は変わらないが、矛先がわずかに変わった気がする。今回の大敗は、契機になるような気がする。来シーズン、早ければ今シーズンの末にでも結果になってくれるかもしれない。ウルトラでもトライアスロンでも、40台前半はアマチュア最強エイジである。「ぬぉぉおおおお!!!やるぞーーーー!!!」などと気張らず、静かにそっと確実に進もうではないか。オヤジらしく、でも猪のように。

ではまた。