ども。さっしーです。

マングローブを観葉植物として飾りたい。
今日はそんな話。

以前、さんさーらに来てくれたゲストさんから、
「宮古では、マングローブの林はありますか?種を拾いたいんですけど」
と聞かれたことがある。

まずマングローブとは、植物の固有名詞ではない。
「ヒルギ類」など、海水や、淡水と海水の混ざる汽水などで生息する植物の一般名称らしい。
が、波の打ち寄せるような場所には生えにくい。
よって・・・川の存在しない宮古では、八重山諸島に比べて、マングローブの林はとても少ないのだ。
でも存在しないわけじゃなく、いくつか、マングローブの林と、鑑賞用の遊歩道がある。

この辺まではなんとなく知っていたのだが、「種を拾う」などというのは初めて聞いた。
そのゲストさんから聞いたのは、マングローブの種は、尖った棒状で、柔らかい地面に刺さって、そのまま成長する。
それを拾って(おそらく根付いていないものを)、水の入った瓶にでも差しておけば、それなりに成長し、観葉植物のように楽しめる。
水は淡水でもよい・・・などなど。

その話を聞いて以来、一度やってみたかった。
そりゃ、生えてるマングローブを引っこ抜いてきたら、いろんな意味で問題だが、根付いていない種を拾うのなら、倫理的にも問題なさそうだ。

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久しぶりに来たぜ、島尻のマングローブ公園。
ちょっとコンパクトだが、熱帯雨林を思わせる。
左手に見えるのが遊歩道。

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なんか、ワニとかピラニアとか出そうw
ちなみに、根の形状が似ているが、アダンの仲間はマングローブではない。
(僕も最初勘違いしてた)

しかし・・・遊歩道に入って間もなく気づいたのだが、今回は下調べが足りなさすぎた。
「種」が欲しいなら、「種ができる季節」くらい知らなきゃ話にならんだろうに・・・

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おや?あの赤い尖ったのが花だろうか??
・・・と思ったが違うらしい。
よく観察すると、どの枝の先にも、赤い尖ったのがついてて、それが割れて中から新しい葉が出ているのもある。
うーむ。あの赤いのは、新芽の鞘のようなものなのか・・・?

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マングローブの周辺に、ツンツン出ている、枝みたいな棒みたいな・・・
アレは発芽した幼苗なのだろうか?それとも、例の地面に刺さって発芽を待つ種??
が、ふくらはぎまで埋まりそうな泥沼に入っていって確認するわけにもいかず。

あとで調べたところ、コレはおそらく「呼吸根」。
植物は地中の根でも呼吸をしているのだが、マングローブのように地下部分が頻繁に水没するような植物は、そのままだと根が酸欠状態になってしまう。
そのために、こうして根の一部が呼吸のために地表より上に出てくるのだという。
ちなみに、普通の植物は生きられない海水でも平気なマングローブは、塩分排出のシステムを備えている。
種にもよるが、葉に濃縮して塩分を溜め込み、落葉させるなど。
すげーぞ、マングローブ!
(ああ。事前に調べておくんだった・・・)

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時間はちょうど干潮。
濡れた泥の地面には、いろいろな生き物。
赤いのは全部カニ。

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明らかに生物が作ったと思われる、あの穴・・・
何が住んでるだ??
カニだとしたら相当デカいな。

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そしてついに見つけた!
マングローブの・・・花!?
・・・いや、よく見ればツボミだな。
つまり、種ができるのはまだしばらく先のようだ ort
いい勉強になった。帰ろ。

これも後で調べてわかったのだが、ヒルギ類の種は「胎生種子」という特殊なものらしい。
なんと、、親木から落ちることなく発芽し、成長すると言う。
(こちらのサイトなど参照)
なるほど、、コレのことだ!
種が落ちて、地面に刺さって成長する!
落ちて刺さったときには、すでに種じゃなくて「苗」の状態なわけだ!
うむ。また時期を改めて見に行こう。
いつかきっとマングローブを育てるぞ。

ではまた。