ども。さっしーです。ご無沙汰しております。
さすがにレース当日、翌日はヘロヘロすぎて、ブログ書けなかったw
昨日宮古に戻って、筋肉痛はあるものの、体調は悪くないので軽く自転車こいで。
故障もヘルペスも(笑)今回は大丈夫みたい。
じゃ、レポートいたします。
起床は朝4時。
ウルトラとしては遅め。
大会コンセプトが、「シーズンの最後に、1年の疲れをウルトラで癒そう」という・・・
業界外のひとには意味不明だと思うw
つまり、時間制限ゆるめ、距離も60kmと短め、開始時間も遅め(7時スタート)、盛大な後夜祭、だからガツガツせずにまったり楽しんで走ってね、というわけで。

いよいよ日の出
スタート会場は、あかんまサッカーパーク。
石垣の山奥にあるピカピカのでっかいサッカー場。
日本代表チームやJリーグチームも御用達なんだとか。

選手たちが続々到着
宿泊施設が集中する市街地からは、タクシーしかない。
が、運営側が大量のタクシーを手配して、乗り合いで案内してくれるため、片道800円でOK
(一人で乗れば3000円くらいかかる)
なかなか気が利くと思う。

開会式
改めて選手たちを眺めると・・・圧倒的に黄色い。。。
95%くらいの選手が、大会公式のこの黄色のTシャツだ。
これを着ればナンバーカード不要ってのも大きいよね。

オレンジ目立つぞ
僕はオレンジでいきますけどねw
スタートラインの先頭に立ってみると、、タンクトップにショートパンツの選手が他に数人。
うむ。ガチっぽい選手がこのくらいなら、上位狙えるか・・・?
いや、、このスタイルで走って遅かったら、嫌な目立ち方しちゃうぞ・・・
10・9・8・・・
スタートカウントダウン、号砲とともにすぐにトップ集団が形成された。
人数は10人前後。
僕と色違いのスタイルで、ただ一人完全手ぶらで走っている選手が先頭を切る。
うーん、彼はちょっとオーラが違うな、優勝候補かもしれない。
「ガチ夫さん」と名付けよう。
年配で小柄な選手は、ハイペースの割に余裕があるのか、時々カメラを構えている。
彼は、、「カメラのおじさん」。
それからアメリカ人らしき二人組。
米兵だろうか?
ガッチリした体型、ポーチや水筒も見慣れないものだ。
あの2人は「マイコーとジョニー」と呼ぼう。
女性選手もひとりだけいた。

まるでトレイル
このレース、最初の6kmほどがほとんど登山。
ほとんど未舗装路。
ビブラムだと、小石が少々痛い。
垂直距離にして、150mほどの登り。
この登りを、キロ5分ちょいのペースでぐいぐい走る。
さすがにオーバーペースだ。
少なくとも30kmは温存せねば。
登山が完了する前に、第一集団が2つに割れ、僕は第二集団に。
第一集団には、ガチ夫さんを筆頭に、約4名。
第二集団は僕を含めて約6名。
今回のレース、初見のコースにどこまで上がるかわからない気温と湿度。
ざっくりと5時間10分くらいの目標を建てたのだが、最優先はタイムよりも入賞(ベスト3)!
過去大会の記録からして、5時間10分は入賞確実ラインでもある。
涼しくて走りやすい前半は体力を温存して、後半の失速を最小限にしたい。
前述の「登りを5分ちょいのペース」は、平地や下りでは確実に4分台、僕からすれば後半の失速がお約束になる。
ガマンガマン、焦って前に出ちゃダメ。
後半できっちり巻き返せるはずなんだから。
特に県外から参加の選手たちは、この暑さと湿度への耐性が低いはずで、日差しがきつくなる10時以降、どんどん消耗していくはず。

基本的に絶景
宮古に住んでてあれだけど・・・景色が素晴らしいね!
宮古と石垣って、ほんとに景色が違う。
地形や植生が違うから、眺める景色も新鮮。
・・・それにしても坂ばっかだなぁ。

そう言われると照れますねぇ
運営は、少ないボランティアで回しているのだが、いろいろと選手を飽きさせない、楽しませる工夫があって楽しい。
コースの誘導も、多くは路上サインのみ。
そういえば参加案内にも「配布した地図を持参してほしい」って書いてあったな。

あつくない。往路だけは。
復路でここ通ったときは、ほぼ干物だったけどねw
さて、だいたい20kmくらい走っただろうか。
先頭集団は細かく分かれ、すでに集団ではなくなってしまった。
元第一集団がどうなったか、ここからは全くわからないが、現在の順位は10前後だと思う。
(だいたい数えてた)
このへんをキープしていきたいところ。
体力の配分を考えるため、今回のレースから、心拍計を投入している。
心拍数の実戦データが少ないのが難点だが、研究とシミュレーションだけは重ねてある。
まず、心拍数をそのまま時計に表示すると、とてもわかりにくい。
現時点の心拍数が、自分の最大心拍数(計算で求める理論値、僕は181と設定している)の何%くらいの値なのかが重要だからだ。
3桁の数字を見て、頭の中で割り算するのはめんどくさい。
3桁の数字を、いくつも暗記しておくのもめんどくさい。
そこで、時計の方をカスタマイズして、心拍数をパーセント表示できるようにした。
70台は余裕あり、80台前半が巡航ペース、後半はイエローゾーン、90台はレッドゾーン、だいたいそんなイメージで体力を配分することにした。
これならわかりやすい。
あとは、それぞれのゾーンで継続可能な走行時間のデータが揃っていれば完璧なのだが・・・例の体調不良で無理だった。
ともかく、30kmまでは80%未満を維持していきたい。
50kmまでは90%未満、ラスト10kmはやぶれかぶれのレッドゾーンブン回しで・・・
が、しかし・・・
どうにもこうにもすぐに80%を越えてしまう。
その度、深呼吸して、少しペースを落とす。
ラップタイムからすると、すでに5時間10分でのゴールは困難。
こんなところで心拍数が上がりすぎていて、後半劇的に加速するのは無理、失速しなければ上出来なくらい。
しかも暑くなるのはこれから・・・

名物・パインエイド
エイドは毎回立ち止まって、スポーツドリンクを補給。
汗の量がすごいので、必ずコップ二杯以上を。
このパイナップルがまた絶品♪
のんびり食べてはいられないが、癒やしのひととき。
今回携帯したのは、フラスク一本分の粉飴ジェル。
胃を疲れさせないよう、後半になってから使うつもり。
経験上、後半のほうがエイドのタイムロスも大きくなる傾向があるので、エイドが見えてから走りながらジェルを飲んで、エイドの飲み物で口の中を洗い流す作戦。
28km地点は御神岬灯台。
32kmの部スタート地点でもある。
街道を逸れて岬への脇道に入るのだが、これがまた鬼坂。
折返しのチェックポイントで
「オプションコースで、この先の絶壁まで行って、絶景を眺めると素敵ですよ☆」
と言われたが、丁重にお断りした。
精神的にも体力的にも、回り道はできません↓
エイドを何件か通るうちに、正確な順位を見失ったが、僕の前にいるのは多くて7人だろう。
カメラのおじさんはさっき抜いた。
マイコーとジョニーはいつの間にか離れ離れ、失速したと思われるマイコーもすでに僕の後方だ。
あと4人、残りの30kmほどで、あと4人抜ければベスト3確実だ!
コースは、崎枝半島を左回りに一周(その間に前述の灯台を経由)して、復路に入る。
この崎枝半島後半が絶景なのだが、ずっと鬼坂。
心拍数がヤバイが、さんざん坂トレで鍛えてきたかいがあって、潰れそうになったりはしない。
そしてついに前方に、失速気味のジョニーを発見。
見晴らしがいいので、発見してから追いつくまでにずいぶんかかったが、これであと3人!
心拍数は予定よりも常に5%くらい上を示している。
「自重、自重・・・」と念じながら走るが、数字は下がらない。
仕方ない、オーバーペース気味とわかっているだけマシと思うかね。
半島一周が終わって、復路に入ると、往路の選手たちがたくさん。
なんかめっちゃ応援される。
「はやーーい!!がんばってね!!」
「ナイスラン!!」
ちょっとしたヒーロー気分ですな。
そんな中しばらく走ると、往路から聞き覚えのある声が。
タクシー乗り場で友だちになった、地元のK選手。
「すごーい、今3位ですよ!!!がんばって!」
なぬ?3位とな?
じゃあこのままキープで入賞可能なのか??
笑顔でK選手に応えながらも、頭ぐるぐる。
いやいや、ここは冷静に現状維持だ。
1月のワイドーマラソンでも、10位だよ!とボランティアさんに言われて、実際は20位だったじゃないか。
でも一桁だとさすがに見間違いはないのでは??
まぁいいまぁいい、やるべきことが変わったわけじゃなし。
が、、俄然テンションは上がる。
フルマラソンが一本分終わった。
通過タイムは3時間41分くらい。
フルのベストが3時間19分だから、悪いタイムではないな。
残り18kmもつかどうかの問題だ。
心拍はずっと90%を越えているから、突然潰れるのが怖い。
大きめのエイドステーションでパインを食べ、さりげない風を装って、聞いてみた。
「ココ、何位くらいかわかります?」
「3位ですよ☆」
うむ。断定型。K選手の情報ともピッタリ。
ホントに3位っぽいな。
と、エイドを立ち去る寸前、和気あいあいとした往路の選手たちに混じって、違うオーラの選手が入ってきた。
う。彼は確か最初からトップ集団にいた一人・・・
年は若そう、20代だろうか。
無表情だが、自信がみなぎっているように感じる。
ワカモノと名付けよう。
彼に抜かれないことが後半の勝負かもしれない。
さぁ、ここからがレースだな。
残りは約10km、日差しはいよいよキツくなり、心臓も限界が近いようだ。
ずっと90%以上を指していた心拍計が80台に落ちてきた。
つまり、、90台はもう維持できないってことだな。
潰れるのか???
エイドは5kmごと。
その度、氷水を頭からかぶり、背中に氷をひとつかみ詰め込んで走るのだが、あっと言う間に解ける。
あまりに苦しくなって、エイドまで待てずに自販機でペットボトルを買ったりもした。
後ろを振り返るが、誰もいない。
往路の選手たちもすでに誰もいない。
執拗に繰り返すアップダウン、ふたつほど先の丘の上に、黄色い何かが見えた。
もしかして2位か?
だんだん姿は大きくなり、確実にそうだとわかるようになった。
時々不規則に身体が揺れている。
あれは・・・振り返ってるな。
向こうもこちらを見たに違いない。
目視不可能な距離を、可能なところまで詰めた。
このペースで行けば、ゴールまでに追いつく計算なのだが・・・こっちもペースを維持できない。
あちらはあちらで、多分必死で距離を保とうとしてるはず。
そしてついにきてしまった、謎の腹痛。
2週間前の追込みで一人フルマラソンしたときに襲われた症状で、筋肉なのか内蔵なのかもよくわからないのだが、あのときは最後、100mおきに歩く羽目になった。
今回一番怖かったのがコレの再発。
練習のときは悪化させないことを第一に歩いたりしたが、今回はレース。
最後までもてばそれでよい。
痛みの波がピークになるところで立ち止まったり歩いたりを入れながら、あとはセルフ脳内麻酔で走る。
痛くない、痛くない、痛くない・・・あと5kmくらい、なんとでも!!
人の形が認識できるくらいに見えていた2位の選手がふっと消えた。
どうやらゴール会場への最終コーナーを曲がったようだ。
ふぅ。追いつけなかったか。
後方にワカモノの姿はない。
見渡す限り誰もいない。
最後の500mほどは、痛みも忘れて快走できた。
サッカー場のピカピカの芝生が気持ちいい。
ゴールテープの向こうには、選手がふたり。
2位の黄色の選手とは2分ほどの差だったようだ。
1位はガチ夫さん。差は8分ほど。
完走証をボランティアさんが持ってきてくれた。
お。ホントに3位だ。
おつかれ、おれ。

大会長と記念写真
表彰式はなく、個別に大会長が賞状と商品を渡してくれた。
まだ続々選手たちがゴールしてくるんですけど・・・
なんか・・・式より恥ずかしい気がするw
まだ小規模なローカル大会だからね、こういうのも大規模大会とは違う楽しさかも?
いろいろと楽しいネタが満載の大会だったが、長くなったのでまた別記事で書きましょうかね。
ちなみに、今回の写真の多くは、前述のK選手が提供してくださりました。
ありがとうございます^^
05/17/2018 at 10:46 PM
さっしーさん、こんにちは「カメラのおじさん」です(^_^)v。
好記録すごいな~。
私なりにスタート前後で、さっしーさんを含めランナーさん達を
観察していました。「あれ、出てこないな」が、さっしーさんの印象でした。でも、やっぱりスタートから10キロは押さえるべきでしたね。
岬の手前辺りから暑さと湿気にやられましたよ(^_^;)。
走り終わった直後、来年は白紙だったけど、また出ようかな?と
思うようになりました。その前の「ワイドー」もいいな(^^)b。
またお会いするかも、そのときはどうぞよろしく!
05/17/2018 at 11:44 PM
え!ホントに!?本物の「カメラのおじさん」ですか!
いやぁ、コメントありがとうございます。
(勝手に名前つけてごめんなさいw)
よくこのブログ見つけましたね!?
前半の上位陣は飛ばしてましたよねー
着いていきたいところを必死で自制しました。
灯台のあたりではすでにかなり暑くなってましたよね。
あのあたりから、前半自制したのは正解だったと思えました。
今回のレースほど上位陣に混ざってレースしたのは初めてですが、上位の選手たちは(カメラのおじさんも含め)個性的で面白いですね!
この人はエイド休憩短いなー、この人は登りが苦手っぽいけど下りがめっちゃ速いなー、とかお互いほとんどしゃべらないけど、勝手に親近感持ったりライバル心持ったりして。
ぜひワイドーにもいらしてくださいね!そのときはぜひご一報を☆
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